火力調整スペーサー試験用に低火力なグルーブストーブ(アルコールストーブ)を作ってみる…山あり谷あり。
いやー、本当に「山あり谷あり」になっちゃったんですが…。先日、ゴトク風のスペーサーでグルーブストーブの火力調整実験をしました。結果として20%程度の火力変化を確認できましたが、さらに大きい幅で火力調整できないか追加で実験することにしました。
前回のアルコールストーブ火力調整実験について
前回の実験で使用したグルーブストーブは、100均500マグ用に製作したもので、元々、そこそこの火力が出るように設計しています。そのため、ゴトク風スペーサーをかませて火力アップさせても、火力が飽和している可能性があります。
グルーブストーブはスリット長で火力の設計値を決めるができ、スリットが長い方が火力が大きくなります。しかし、燃焼というのは結局は酸素と触れた量になりますし、その炎が鍋に当たっている必要がありますので、熱を伝導するという点で見た場合、どんなに燃やしても、という限界点=飽和点があると考えれます。
そんなわけで、今回、火力の小さなグルーブストーブを製作し、ゴトク風スペーサーの有り無しで比較してみることにしました。
低火力タイプのグルーブストーブ製作
グルーブストーブの設計値
今回お例によって66mm径のプルンと印刷面が剥けるボトルタイプのアルミ缶を使いました。伝熱効率は悪いですが100均500マグへの収納性が高く、また逆の収納性(グルーブストーブ内への収納性)も高いため、今回もこれで製作してみました。
製作したグルーブストーブの設計値は以下の通りです。
グルーブストーブの高さは38mm、スリット幅は100均で売っている手動工具だけで作れるように3mmにしました。あとは、スリット数が多くてもそれほど火力に差異はないらしいので、今回は8スリットにしました(これが失敗の始まり)。
スリット長は4.5mmとしました。Groove Stove Designerの計算結果だと、鍋をのせてギリギリ燃焼できるぐらいです。でも、もっと短くても良かったかもしれません。
燃焼開始時になかなか安定しないかもしれない数値ですが、、鍋やグルーブストーブ本体が暖まってしまえば、かなりスリットが短くても燃焼は安定します。
最初は火力が必要でしょうからゴトク風スペーサーを使用して火力アップ、お湯が沸いたら火力ダウンさせるという使い方になると思われますので、これぐらいでちょうどいいんじゃないかな?と思います。
また、インナーのプリーツスカートの折り目に1.5mm径の穴を開け、アウターに押し込むときにスムーズに押し込めるようにしています。
3mm幅の8スリットはちょっと工作が難しい
はい、難しかったです。理由は2点。
- インナーがかなり角々になってアウターに挿入しにくい。
- インナー固定のためのアウター上部折り返しができない。
SiSO-LABでグルーブストーブを製作する時は、インナーボディが抜けないようにアウターは折り返しを付けています。
これがですね、3mm幅のスリットが8本しかないと、かなり無理な加工になりまして…。スリットを3mm幅にすると100均で売っている材料と工具だけで製作でき、
「真の100均工作」
と言えるわけですが、8スリットは工作に無理がありました。
写真を撮るのを忘れてしまったのですが、インナーとアウターがかなり離れている部分が増えてしまうので、簡単には折り返し加工をすることができません。また、無理に折り返そうとすると、インナーをかなり円形に戻す必要があります。
そんなわけで、途中で形状変更をして、スリットではなくヤマヤマな形…本記事のタイトル通り「山あり谷あり」…にして折り返し部分の幅を小さくしました。次回製作時、同じスリット幅にするときは、いつもの16本にします。
作り方は、以前、製作したものと変わりませんので、そちらを参照して頂ければと思います。
工具も材料も鍋も100均でアルミ缶アルコールストーブ自作。グルーブストーブ作ってみるとか。
製作が簡単で高性能なグルーブストーブ、100均500ccマグカップ・ドリップコーヒーセットに合わせて、工具も100均で揃えられるもので作ってみました。 |
最後は燃料用アルコールでふきふきして、油性ペンで描いた線を消して完成です。
本当は今日、燃焼比較実験までやろうと思っていたのですが、思わぬところで時間を食ってしまったので、実験は明日にします。
今日の一言二言三言
8スリット 作ってみたけど なんとなく
無理がいろいろ あるような気がする
うーん、結果的にスリットの形がだいぶいつもと変わっちゃったので、なんかいろいろと傾向が変わっちゃいそうな予感。とりあえず、このままで湯沸し試験をしてみようと思います。むー、ちょっと不安かな。
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